犬の肉球が熱くなる最も一般的な原因は、生理的な体温調節です。犬は全身に汗腺(エクリン汗腺)を持たず、汗をかいて体温を下げられる部位は肉球と鼻の頭にほぼ限られています。そのため、体内にこもった熱を外へ逃がす際、肉球の毛細血管を拡張させて放熱を行います。
特に顕著なのが「眠気」を感じているタイミングです。犬は入眠前に副交感神経が優位になると、体の中心部の深部体温を下げようとして末梢血管を広げ、手足から熱を放出します。人間の赤ちゃんが眠くなると手が温かくなる現象と全く同じメカニズムです。うとうとしている時やお昼寝直後に肉球が熱くても、普段通りリラックスしていれば生理現象と判断して問題ありません。
また、ドッグランなどで激しく走り回った直後や、興奮して飼い主を出迎えた後なども、血流が増加して一時的に肉球が熱くなります。呼吸が落ち着くとともに肉球の温度も自然と元に戻るようであれば、健康な証拠です。