東海道・山陽新幹線が交差する新大阪駅は、日々数十万人規模の乗降客を飲み込む巨大ターミナルである。駅構内の運営を担うJR西日本とJR東海の両社は、増大する手荷物需要に対応するためロッカーの設置台数を継続的に拡充してきた。しかし、急増するインバウンドと国内トラベル需要の波は、既存設備の処理能力を軽々と飲み込んでいるのが実情だ。
観光・交通インフラ産業が直面するこの課題は、単なるスペース不足にとどまらない。新幹線改札口周辺の超一等地に荷物が集中する一方で、徒歩数分の距離にあるロッカーエリアが認知不足によって埋まりきらないミスマッチが起きている。現場では、荷物のサイズ拡大やキャリーバッグの持ち込み増加も相まって、預かり機能の麻痺が日常的に危惧されている。