生徒・景山澪奈(上白石萌歌)の死の真相をめぐるミステリーは、最終回(第10話)で予想もしない結末へと着地します。ドーピング疑惑のフェイク動画を作成・拡散させた人物や、背後にいた教師の罪を次々と暴いていった柊一颯。しかし、彼が仕掛けた10日間にわたる立てこもり事件の「真のターゲット」は、魁皇高校の生徒たちでも悪徳教師でもありませんでした。
柊が銃口ならぬカメラを向けた相手――それは、SNS「Mind Voice」を通じて無責任な誹謗中傷を浴びせ続けた数千万人の一般ユーザー(=画面の前の視聴者)だったのです。
屋上からライブ配信を行い、カメラの向こうにいる顔の見えない群衆に向かって叫び続けた柊の姿は、フィクションの枠組みを完全に破壊しました。「澪奈を殺したのは、お前たちだ!」という糾弾は、ドラマの登場人物だけでなく、現実のネット社会に生きる私たち一人ひとりに突き刺さる刃となりました。自らの命を人質に取り、世論という名の怪物を相手に闘った柊一颯の「最後の授業」は、テレビドラマの歴史に深く刻まれる圧巻のクライマックスでした。