京都最古の禅寺として知られる建仁寺。この寺院に宝物として伝来した『風神雷神図屏風』は、まさに最高峰の日本の宝、すなわち国宝である。現在は、貴重な文化財を永く後世に伝えるための万全な温湿度管理のもと、京都国立博物館に寄託・保管されている。
文化財の保護と活用の両立に向け、国立文化財機構などを中心とした高精細デジタルアーカイブ事業も着実に進展している。かつてNHKのドキュメンタリー番組等でも特集された高精細撮影技術により、目視では捉えきれなかった下描きの線や、金箔の張り合わせの境界、絵の具の微細な剥落状態までもが詳細に解析されるようになった。歴史的名作の深遠な世界は、最先端技術の光によって、新たな解釈の扉を開き続けている。