ここからは、成人に存在する骨の名称を部位別に整理し、体の骨の名前読み方を平易なルビとともに紐解いていきます。臨床実習やカルテ記載で日常的に用いられる名称を正確にインプットしていきましょう。
1. 頭部および体幹の骨(軸骨格:計80個)
頭蓋は脳を保護する「脳頭蓋」と表情や咀嚼に関わる「顔面頭蓋」に分かれます。頭蓋骨の構造と名称を理解する際、耳の内部にある微小な耳小骨や喉元の舌骨もここに数えられます。
【頭蓋骨(23個)+耳小骨(6個)】
- 後頭骨(こうとうこつ):1個
- 頭頂骨(とうちょうこつ):2個
- 前頭骨(ぜんとうこつ):1個
- 側頭骨(そくとうこつ):2個
- 蝶形骨(ちょうけいこつ):1個(頭蓋底の中央に位置する蝶のような形状の骨)
- 篩骨(しこつ):1個(鼻腔の上部を形成する網目状の骨)
- 下鼻甲介(かびこうかい):2個
- 涙骨(るいこつ):2個
- 鼻骨(びこつ):2個
- 鋤骨(じょこつ):1個
- 上顎骨(じょうがくこつ):2個
- 口蓋骨(こうがいこつ):2個
- 頬骨(きょうこつ):2個
- 下顎骨(かがくこつ):1個(頭蓋骨の中で唯一、明確に関節運動を行う)
- 舌骨(ぜっこつ):1個(他の骨と関節を作らず筋肉のみで吊り下げられている骨)
- ツチ骨(つちこつ):2個(中耳にある耳小骨の1つ)
- キヌタ骨(きぬたこつ):2個
- 耳小骨アブミ骨(あぶみこつ):2個(生体内最小の骨)
【脊柱・胸郭(51個)】
脊柱の支持構造において重要なのが脊椎骨椎骨の数です。成人の場合、仙椎と尾椎がそれぞれ1つの骨に癒合しています。
- 頸椎(けいつい):7個(第1頸椎は環椎、第2頸椎は軸椎と呼ばれる)
- 胸椎(きょうつい):12個
- 腰椎(ようつい):5個
- 仙骨(せんこつ):1個(5個の仙椎が成体で1つに癒合)
- 尾骨(びこつ):1個(3〜5個の尾椎が成体で1つに癒合)
- 胸骨(きょうこつ):1個(胸骨柄・胸骨体・剣状突起で構成)
- 肋骨(ろっこつ):24個(左右12対)
2. 上肢および下肢の骨(付属肢骨格:計126個)
運動器の中心となる上肢骨と下肢骨一覧です。腕は繊細な巧緻動作のために細かな骨が多く、脚は体重を支え衝撃を吸収するための強固な骨で構成されています。
【上肢骨(左右計64個)】
- 鎖骨(さこつ):2個
- 肩甲骨(けんこうこつ):2個
- 上腕骨(じょうわんこつ):2個
- 橈骨(とうこつ):2個(前腕の親指側にある骨)
- 尺骨(しゃっこつ):2個(前腕の小指側にある骨)
- 手根骨(しゅこんこつ):16個(左右各8個:舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨・大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鉤骨)
- 中手骨(ちゅうしゅこつ):10個(手のひらを構成する骨)
- 指骨(しこつ):28個(親指は2個[基節骨・末節骨]、人差し指から小指は各3個[基節骨・中節骨・末節骨])
【下肢骨(左右計62個)】
歩行や跳躍を制御する下肢は、大腿骨と骨盤の構造が機能の中心となります。骨盤の左右を構成する寛骨は、思春期以降に腸骨・坐骨・恥骨が完全に癒合したものです。
- 寛骨(かんこつ):2個(骨盤を形成する左右一対の骨)
- 大腿骨(だいたいこつ):2個(人体で最長・最大の長管骨)
- 膝蓋骨(しつがいこつ):2個(いわゆる「膝のお皿」で最大の種子骨)
- 脛骨(けいこつ):2個(下腿の内側にある太い「すね」の骨)
- 腓骨(ひこつ):2個(下腿の外側にある細い骨)
- 足根骨(そっこんこつ):14個(左右各7個:距骨・踵骨・舟状骨・内側楔状骨・中間楔状骨・外側楔状骨・立方骨)
- 中足骨(ちゅうそくこつ):10個(足の甲を構成する骨)
- 趾骨(しこつ):28個(足の指の骨。母趾は2個、第2〜5趾は各3個)