親子関係を語る上で欠かせないのが、父・赤井英和の圧倒的な存在感だ。ボクシング界のヒーローから役者へと転身し、伝説的映画『王手』で見せた鋭い眼光や、社会現象となった大ヒットドラマ『半沢直樹』での人間味あふれる演技など、画面越しに溢れ出る人間力は一朝一夕で真似できるものではない。父が銀幕やテレビドラマで見せてきた魂の演舞は、そのまま娘の表現力へと受け継がれている。
かつて離れて過ごした年月が、かえって二人の間に独特の距離感と深い尊敬を生み出した。会えば照れくさそうに笑い合う姿や、お互いの舞台や試合を陰ながら気にかけるエピソードは、決してベタベタした関係ではないからこその強い絆を感じさせる。勝負の世界に身を置いてきた者同士、言葉を多く交わさずとも理解し合える「勝負師の血」が、父と娘の根底には脈打っている。