編み込みの歴史は深く、雄弁だ。2000年代初頭、グラミー賞のステージでビーズをあしらった編み込みを誇り高く掲げたアリシア・キーズ(Alicia Keys)。その姿は世界中のユースカルチャーに衝撃を与えた。さらにビヨンセ(Beyoncé)が視覚アルバム『ブラック・イズ・キング(Black Is King)』で見せた荘厳なヘアアートや、コーチェラ・フェスティバル(Coachella)の歴史的ステージで披露した躍動感あふれるアレンジは、ブラックカルチャーの伝統美を現代のアートフォームへと昇華させた。
日本国内でも、日本のヒップホップクイーンであるAwichをはじめとするアーティストたちが、力強さとセンシュアルさを兼ね備えたヘアスタイルを提示。ヒップホップカルチャーやブレイズヘア(Box Braids)へのリスペクトを根底に持ちながら、ストリートファッションとラグジュアリーを自在に行き来する表現が、若い世代の美意識を刺激している。伝統的なコーンロウ(Cornrows)の様式美を受け継ぎつつ、前髪をあえて残すアプローチは、アジア人の骨格や髪質にフィットする進化形として確固たる地位を築きつつある。