名称が似ていることから「大円筋は小円筋の大きい版」と誤解されがちですが、解剖学的には全く異なるグループに属する筋肉です。両者の違いを正しく理解することは、肩のトラブルを見極める上で欠かせません。
最も大きな違いは「筋肉の走行」と「関節に与える作用」です。小円筋が肩関節の後方を覆い「外旋」を促すのに対し、大円筋は肩甲骨の下角から腕の前側(上腕骨小結節稜)へと巻き付くように付着し、広背筋とともに「内旋(腕を内側にひねる)・内転・伸展」に働きます。
このように、作用が正反対とも言える関係にあるため、アプローチを誤ると逆効果になるケースもあります。肩の奥の引っかかりを改善したい場合は、外旋筋である小円筋を的確にターゲットにする必要があります。