レースの舞台となる中京競馬場・芝2000mの特徴を正しく把握していなければ、好走馬のプロファイルを正確に捉えることはできません。中京芝2000mは、スタンド前の直線半ば、名物の「上り坂の途中」からスタートを切るという極めて特殊なコース設計が採られています。
スタートから第1コーナーまでの距離は約314mと決して長くなく、スタート直後から急坂を上りながらの先行争いとなります。そのため前半のペースは落ち着きやすい傾向にあるものの、向正面にかけて下り勾配が続くため、息を入れるタイミングが非常に難しい構造です。そして最後の直線は412.5mと長く、高低差2.0mの急坂が再び待ち構えています。
この特異なレイアウトが、枠順による有利不利を生み出します。過去の集計から算出した中日新聞杯の枠順別勝率まとめを見ると、興味深い傾向が浮かび上がります。
- 1〜2枠(内枠):勝率約8.5%、複勝率約22.0%。経済コースを通れる利点はあるものの、直線で馬場の荒れたインに閉じ込められるリスクを孕む。
- 3〜5枠(中枠):勝率約9.8%、複勝率約25.5%。先行・差しのポジション争いで最も融通が利き、近年の好走馬を多数輩出。
- 6〜8枠(外枠):勝率約5.2%、複勝率約16.8%。初角までの距離が短いため外を回らされるロスが響きやすく、外枠から好走するには極端な待機策か抜けた機動力が必要。
開催が進んだ12月の中京芝は内側の傷みが進行しやすいため、単に「内枠が有利」と決めつけるのは危険です。内枠からスムーズに馬場の良い外目へ進路を取れる自在性を持った先行・中団待機馬が、最も安定したパフォーマンスを発揮しています。