「中間地でも4月上旬からスタートさせたい」「寒冷地で生育日数が足りない」という悩みを一挙に解決し、秋の収穫量を1.5倍から2倍近くに伸ばす決定打が里芋の芽出し(催芽処理)です。プロ農家では当たり前に行われているこのひと手間を家庭菜園に取り入れるだけで、失敗の9割を未然に防ぐことができます。
里芋の芽出し手順は非常に合理的で、定植の約3〜4週間前(中間地なら3月下旬〜4月上旬)からスタートします。
- 育苗箱・ポリポットの準備:深さのある育苗箱や3号〜4号(直径9〜12cm)のポリポットを用意し、湿らせた市販の種まき用培養土または腐葉土を底に敷きます。
- 種芋の配置:種芋の芽が出る頭(尖っている方、または芽の先端)を上にして並べます。芽の判別が難しい場合は、種芋を横向きに寝かせて置くことで、どの位置から芽が出ても自然に上方へ立ち上がります。
- 覆土と保温:種芋の頭がわずかに隠れる程度(約2cm)に土をかぶせ、霧吹きやジョウロで適度に湿らせます。過湿は腐敗の原因になるため、土を強く握って団子になり、指で押すと崩れる程度の水分量をキープします。
- 温度管理(20℃〜25℃の維持):日当たりの良い室内の窓辺、あるいはミニビニールハウス内に置き、夜間は新聞紙や発泡スチロール箱を被せて保温します。
この環境下で2〜3週間管理すると、種芋から太く力強い白根が張り巡らされ、頂点から赤紫色や薄緑色の硬い芽が2cm〜3cmほど伸びてきます。この「芽出し苗」を地温が15℃を超えた本畑に定植すれば、定植直後から根がスムーズに土を掴み、露地に直接埋めた場合と比べて初期成育で約3週間のアドバンテージを獲得できます。