日本のバスケファンの間で頻繁に見られる言説に、「ウルブズはビッグマンが豊富だからナゲッツに対して構造的優位にある」というものがあります。しかし、詳細なトラッキングデータを分析すると、この見方には大きな落とし穴が存在します。
確かにゴベアらの存在はペイントエリアでの脅威となりますが、ヨキッチは相手ビッグマンをトップオブザキーまで引きずり出し、3ポイントシュートやバックドアカットの起点となります。つまり、ウルブズのビッグラインナップは機動力を逆手に取られ、ディフェンスのローテーション遅れを誘発されるリスクを常に孕んでいます。
逆にウルブズ側の勝機は、サイズそのものよりも「ペリメーターでのプレッシャーによるターンオーバー誘発」にあります。ナゲッツの司令塔マレーやヨキッチの手元を狂わせ、ファストブレイクからイージーレイアップに持ち込めるかどうかが本質であり、単なる身長の比較だけで勝敗を論じるのは危険な誤解と言えます。