長年、多汗症の治療と研究に携わる皮膚科専門医は、発汗スイッチを正常に戻すための日常的なケアの重要性を強調する。日本皮膚科学会のガイドラインでも、生活習慣の見直しや自律神経の安定が治療の基礎として位置づけられている。
効果的なアプローチの一つが、深呼吸やツボ押しを組み合わせた自律神経調整法だ。手のひらにある「労宮(ろうきゅう)」や、胸の中央にある「膻中(ぜんちゅう)」を穏やかに刺激することで、高ぶった交感神経を静め、汗腺の過剰な働きを落ち着かせることができる。毎日の入浴でぬるめのお湯に浸かり、副交感神経を優位に保つ習慣も極めて有効だ。