日本のテレビドラマ史において、学園ドラマはいつの時代も若手俳優の登竜門であり、青春の光と影を描く格好の舞台だった。しかし、本作が提示した世界観はあまりにも異質で、鋭利だった。舞台となる国木田高校3年A組を支配していたのは、生徒同士が無意識かつ残酷に作り上げた階級制度「スクールカースト」だ。
1軍から3軍までに分断され、スクールカースト上位の顔色を窺いながら怯えて過ごす生徒たち。教師すらトラブルを恐れて見て見ぬふりを決め込む閉塞感の中、高級外車で登校し、休み時間には喫煙所で煙草を燻らす35歳の女子高生が現れる。サスペンスドラマ的な緊迫感の中で明かされていく彼女の過去と、教室内で繰り広げられる過激な心理戦。それは、大人が忘れかけた教室という密室の冷酷さを突きつけるものだった。