彼女が手掛けるエンターテインメント事業は、韓国・北朝鮮エンターテインメントの相互作用においても予期せぬ摩擦と影響を生み出している。平昌オリンピックの際、自ら訪韓団を率いてソウルや江陵を訪れた際のフィーバーは記憶に新しい。過熱する現地メディアの取材陣を巧みにあしらう彼女の堂々とした立ち振る舞いは、従来の北朝鮮高官の暗いイメージを根底から覆した。
世界の音楽・芸能メディア業界は、平壌が繰り出すポップカルチャー戦略を「ソフトパワーの軍事利用」として分析する。軍調の楽曲に最新のポップスアレンジを施し、洗練されたビジュアルで包装する手法は、対外的な宣伝効果だけでなく、国内の若い世代を引きつける心理的防壁としても機能しているのだ。