こうした事態を重く見た行政も手をこまねいていたわけではない。2026年から順次強化された医薬品医療機器等法(薬機法)の運用に基づき、コデインやエフェドリン、デキストロメトルファンなどの濫用恐れ成分を含む市販薬は、原則として1人1箱までの販売制限が義務付けられた。さらにマイナンバーカードや身分証による年齢確認、購入理由の聞き取りも徹底されつつある。
しかし、2026年現在の現場では、規制の網をかいくぐる抜け道が常態化している。複数のドラッグストアを移動して購入を繰り返す「はしご買い」をはじめ、海外ECサイトからの個人輸入、さらにはフリマアプリや暗号化アプリを用いた個人間売買など、調達ルートはますます巧妙化・潜伏化している。店舗での対面販売をいくら締め付けても、根本にある若者の依存欲求とデジタル空間のネットワークが存在する限り、供給の遮断だけでは限界があるのが実情だ。