バズ・ライトイヤーを語る上で、インターネット上で長年論争を巻き起こしてきたのが「日本語吹き替え声優の交代問題」です。長年シリーズを追ってきたファンの中には、2026年の映画『バズ・ライトイヤー』公開時に「なぜ所ジョージではないのか」「降板させられたのではないか」と困惑した方も少なくありませんでした。
結論から述べると、このキャスティング変更は降板ではなく、作品世界におけるキャラクターの存在定義が根本から異なるために下された演出上の必然でした。報道関係者向けの制作発表および公式解説資料によると、シリーズ本編に登場するバズは「アンディが持っている量産型トイ」であり、日本語版では所ジョージ、英語版ではティム・アレンが一貫してコミカルかつ人間味豊かに演じてきました。
対して、2026年公開のスピンオフ映画『バズ・ライトイヤー』は、「アンディ少年が劇場で観てバズのオモチャを欲しがるきっかけとなったSF超大作映画そのもの」というメタ構造を持っています。つまり、演じる対象はプラスチックの玩具ではなく、実在するシリアスな人間の宇宙飛行士でした。そのため、英語版では『キャプテン・アメリカ』で知られるクリス・エヴァンス、日本語版では確かな演技力と重厚感を兼ね備えた鈴木亮平が抜擢されたという経緯があります。
この棲み分けの事実は、ファンの間で一時的に広がった「所ジョージの引退説」を完全に払拭しました。『トイ・ストーリー5』においても、おもちゃとしてのバズ・ライトイヤーの魂は所ジョージの手によって吹き込まれ、その唯一無二の掛け合いがスクリーンへ帰還します。