お守りという存在は、日本人の宗教観を象徴している。多くの日本人は特定の宗教に深く帰依しているわけではない。しかし、神社で手を合わせ、お守りを持つことに抵抗はない。
これは「八百万の神」という多神教的世界観に根ざす。絶対的な神を信じるのではなく、身の回りのあらゆるものに神性を見出す感性だ。お守りは、その感性を形にしたものと言える。
宗教学者の中には、お守り文化を「民俗宗教の生きた伝統」と評価する声もある。制度化された宗教組織とは異なる、民衆レベルでの信仰実践の一形態だというのだ。六甲八幡神社のような地域に根ざした神社のお守りは、まさにその典型例だ。