スマートフォンのカメラ性能が飛躍的に向上した現代において、ガラスアートの撮影は一種のトレンドだ。しかし、館内のクリエイターたちが目指すのは、画面の向こう側の美しさだけではない。光の屈折や反射、見る角度によって表情を変えるガラスの物理的な特性を、生で体感することの価値を訴えかけている。
展示室ごとに異なるテーマが設けられており、鏡の迷路やガラスの彫刻など、触覚や空間認知を刺激する仕掛けが随所に散りばめられている。ただ見るだけではない、身体全体で感じるアートがここにある。デジタル画面をスクロールする日常から離れ、自らの足で歩き、目で追う楽しさを思い出させてくれる。