業務命令として資格取得を義務付ける場合、その学習時間や受験費用は原則として労働時間および事業主の負担として処理されるべきだ。休日や就業時間外に勉強を強く指示しながら割増賃金や手当を支払わない行為は、労働基準法第37条が定める賃金支払いの規定に抵触する恐れが大きい。
さらに、職務上の優位性を背景に業務上必要かつ相当な範囲を超えて苦痛を与える指導は、労働施策総合推進法に違反するパワーハラスメントに該当する。資格取得の有無だけを理由に、評価を著しく下げたり不当な配置転換を行ったりすることは、企業側の不法行為責任を問われる重大な法的リスクを伴う。