新興IT企業「スパイラル」の買収を目論む大手IT企業「電脳雑技集団」。その顧問契約を巡り、数千億円規模の資金が動く過酷な市場競争が勃発した。当初、巨大な買収案件を手がけていたのは東京セントラル証券だった。しかし、手柄を横取りしようと画策した親会社の東京中央銀行証券部が、裏で卑劣な横やりを入れる。自グループの子会社を平然と裏切る銀行本部の狡猾さに、現場は一時は絶望の淵へと突き落とされた。
だが、そこで引き下がる男ではなかった。あえて親会社の陰謀に真っ向から立ち向かい、新興IT企業側のアドバイザーとして逆提案を行うという前代未聞のウルトラCを繰り出す。顧客第一主義という金融マンの原点を胸に、数多の策略を打ち破っていくプロセスは観る者の胸を打つ。子会社という不利な立場を逆手に取り、巨大な権力機構を翻弄していく姿は、まさに下剋上そのものだった。