言語構造の観点から「々」が最も美しく機能するのは、同じ語幹を重ねて複数や反復を表す「畳語(じょうご)」です。「国々(くにぐに)」「木々(きぎ)」「時々(ときどき)」などがこれに該当します。
国立国語研究所のコーパス分析などでも示されている通り、畳語では後続の漢字が濁音化する「連濁(れんだく)」が頻繁に発生します。読みが変化しても元の漢字表記が同一であれば「々」を使用するのが自然な日本語表記です。一方で、「会社ごとに」を漢字表記する際に「会社毎に」とするのは問題ありませんが、これを「会社々に」と記述するのは明白な誤謬です。意味の連続性と形態素の独立性を正しく見極める感覚が求められます。