鍋料理というと「水や出汁を張る」のが常識と思われがちだが、プロがこぞって推奨するのは完全なる「無水調理」だ。白菜の約95%は水分。この水分をじっくりと引き出すことで、素材そのものの甘みが濃厚なスープへと変化する。
作り方は驚くほどシンプル。鍋の底に白菜の芯に近い硬い部分を敷き詰め、その上に豚バラ肉と葉を交互に重ねていく。隠し味に少量の酒と塩、そしてごま油をひと回し。あとは蓋をして弱火で15分ほど放置するだけだ。蓋を開けた瞬間、部屋中に広がる甘い香りと香ばしい脂の蒸気。一口含めば、水で薄まっていない濃厚なウマ汁が口いっぱいに弾け飛ぶ。