結論から言えば、「小泉進次郎氏が年金支給開始年齢を一律で80歳に引き上げようとした」という言説は完全なデマ(誤解)です。提言の本質は「支給開始年齢の義務的引き上げ」ではなく、あくまで個人の希望に応じた「繰り下げ受給の選択肢拡大」でした。
公的年金制度における基本ルールを整理すると、真相がより明確になります。
日本の公的年金は原則65歳からの受給開始となっています。希望すれば60歳から64歳までの間に前倒しして受け取る「繰り上げ受給(減額)」や、66歳以降に遅らせて受け取る「繰り下げ受給(増額)」を選択できます。小泉氏らの提言は、この「繰り下げできる上限年齢」を当時の70歳から75歳、さらには80歳へと広げるというものであり、原則である65歳受給開始を変更する意図はありませんでした。
しかし、「80歳」「年金」というインパクトの強い単語だけが独り歩きし、「国が80歳まで年金を払わないつもりだ」という誤った解釈がネット上を中心に急速に定着してしまったのが実情です。