当然ながら、この急進的な改革には世論の逆風も強い。特にSNS上で繰り返されるのが、「国民から徴収した受信料を使って、なぜ高額なギャラが発生する海外のトップスターを呼ぶのか」という素朴な疑問だ。国内の若手アーティストや、長年番組を支えてきたベテラン歌手が落選する一方で、巨額の予算が海外の事務所に流れる構図への不満は根強い。
これに対し、メディア論を専門とする専門家は異なる見解を示す。「海外アーティストの起用は、単なる『客寄せパンダ』ではない。日本の音楽市場が世界と地続きであることを示すと同時に、NHKのコンテンツ価値を国際的に高めるための戦略的投資だ」という。しかし、視聴者の納得を得るためには、出演交渉のプロセスや予算配分の透明性を高める努力が不可欠だろう。