幻影旅団を単なる残虐な悪党グループと切って捨てることはできない。彼らの根底に流れているのは、世界から存在を抹消された廃棄物の街「流星街」で育まれた、あまりにも純粋で歪んだ友愛だ。
幼少期のクロロやパクノダ、ウボォーギンらが演劇を通じて笑顔を交わしていた無垢な日々。それが一変したのは、仲間の幼い少女が犠牲となったあまりに凄惨な事件だった。「外の世界」に対する苛烈な復讐と、二度と仲間を奪わせないための威嚇。自らを恐怖の代名詞へと仕立て上げる決意こそが、旅団誕生のトリガーだったのだ。
「俺達は拒まない だから奪うな」。この流星街の標語は、彼らの存在証明であり、呪縛でもある。世界を敵に回してでも仲間を守るという鉄の決意が、皮肉にも彼らを修羅の道へと追い込んでいく。