葛西臨海水族園の代名詞といえば、世界で初めてドーナツ型大水槽での群泳展示に成功した「大洋の航海者 Aqua Sphere(アクアスフィア)」です。2,200トンもの大水槽を銀色に輝く大型魚がハイスピードで周回する光景は、世界的にも類を見ないスケールを誇ります。
かつて2014年末から2015年にかけて発生した原因不明のクロマグロ大量死事故は、全国的なニュースとして記憶されている方も多いでしょう。当時の特番インタビューや関係者の手記によると、職員や専門家チームによる昼夜を問わぬ水質分析、照明刺激の低減、水槽壁面の衝突防止シート導入など、想像を絶する試行錯誤が重ねられました。
葛西臨海水族園 マグロ水槽 現在の状況を取材すると、水槽内には堂々たる体躯を誇るクロマグロたちが力強く群泳し、完全に往年の迫力を取り戻しています。時速数十キロで回遊しながら捕食する給餌タイム(1日2回実施)には、観覧席から感嘆の声が上がるほどの活気を見せています。現場の飼育員による徹底したストレスフリー環境の維持が、この奇跡的な生態展示を力強く支えています。