世界的な平和度を可視化する指標として、世界中の専門家から最も高い評価を受けているのが「世界平和度指数 (Global Peace Index)」である。この分析を手がけるのは、実業家スティーブ・キレリア氏によって設立された独立系シンクタンクの経済平和研究所 (IEP) だ。同所は「社会の安全・安心」「国内外の紛争」「軍事化」という3つの主要領域・23の指標を用いて世界163カ国・地域を分析している。
最新調査において、堂々の首位に輝いたのはアイスランドだ。2008年以来、実に17年以上連続で1位の座を維持し続けている。警察官の銃器非携帯、極めて低い殺人発生率、強固なコミュニティの結束力など、安全の根基が社会の隅々まで行き渡っている。2位には北欧の優等生デンマーク、3位には治安の安定したアイルランド、4位にニュージーランド、5位にオーストリアが続いている。
気になる日本の現在地は世界9位だ。アジア・太平洋地域においてはトップクラスの安全度を誇る。過激な犯罪が世界平均と比べて極めて少なく、夜間の一人歩きが可能な社会環境は国際的にも異彩を放つ。一方で、近隣諸国との地政学的緊張や、近年問題視されるサイバー犯罪の増加などがスコアの伸びをわずかに抑える要因となった。