本作の最大の功績は、テレビの前で見るだけの「受動的な視聴者」を、自ら推理し発信する「能動的なプレイヤー」へと変貌させたことだ。Twitter(現X)上では毎週、放送終了と同時に無数の考察ハッシュタグが飛び交い、一時的にサーバーが重くなるほどの狂騒曲が奏でられた。
一時停止ボタンを押し、背景に写り込んだ紙切れの文字を解読し、登場人物の視線の動きから嘘を見破る。この熱量は、従来のミステリードラマでは考えられない規模だった。視聴者全員がネットという巨大な捜査本部に集う「共同捜査官」だったのだ。この一体感こそが、ドラマを単なる番組から「社会現象」へと押し上げた原動力である。