「ベランダに布団を干せないなんて、昔は考えられなかった」。都内のタワーマンションに暮らす30代の主婦はそうこぼす。しかし、これが現在のリアルだ。美観を重視するデベロッパーの意向や、高層階からの落下物リスクを懸念する管理組合が増えた結果、バルコニーは「干す場所」から「眺める場所」へと変貌を遂げた。
加えて、大気汚染物質の飛散も無視できない。健康志向が高まる中、わざわざ外のPM2.5や排気ガスに布団を晒したくないという心理が働いている。もはや室内干しは、妥協の産物ではなく、家族の健康を守るための積極的な選択肢なのだ。