三田市に限らず、地方の公立病院が抱える財務の悪化は深刻を極めている。高度成長期に作られた大型施設が一斉に老朽化を迎える中、建て替えや機器の更新には数百億円規模の投資が不可欠だ。そこへ物価高騰と光熱費の上昇が追い打ちをかけ、病院経営の屋台骨を揺さぶっている。
さらに根深いのが、若手医師の都市部偏在だ。大学医局からの派遣頼みだった従来の構造は崩壊しつつあり、症例数の少ない地方病院では医師のキャリア形成が難しく、さらなる医師不足を呼ぶという悪循環に陥る。病院を統合・大型化し、「医師が集まりたくなる環境」を作ることは、地方医療を守るための苦肉の策でもある。