1999年8月、モーニング娘。のオーディション番組を観ていた視聴者は、ある一人の少女の登場に息をのんだ。黒髪で可憐なメンバーが主流だった当時のアイドル界において、金髪に近いハイトーンカラーの髪をなびかせ、物怖じしない鋭い眼光を見せた後藤真希。その佇まいは、それまでの日本のアイドル像とは一線を画していた。
プロデューサーであるつんく♂氏は、彼女の面接時の印象を後に「10年に一人の逸材」「すでに完成されていた」と回想している。当時グループは人気の一服感が囁かれていた時期でもあったが、彼女の加入によって空気が一変。『LOVEマシーン』で見せたセンターでの躍動感と、13歳とは思えぬ妖艶さとクールさが同居したパフォーマンスは、日本中を狂喜乱舞させ、グループを国民的スターの座へと一気に押し上げた。