身体醜形障害の疑いがある場合、受診すべき診療科は「精神科」または「心療内科」です。「自力で治す」と意気込んでインターネットで美容情報や体験談を検索し続ける行為は、かえって執着を強めて症状を悪化させる危険があります。
現在の医学において確立されている標準治療は、「薬物治療」と「認知行動療法(CBT)」の組み合わせです。
① 薬物治療(SSRI):
セロトニンの働きを調整する「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が第一選択薬となります。うつ病の治療に用いられる量よりも比較的高用量で、数か月以上の継続投与を行うことで、頭から離れない強迫的な執着や不安感を和らげます。
② 認知行動療法(CBT):
外見に対する偏った考え方や行動パターンを修正していきます。代表的な技法が「暴露反応妨害法(ERP)」です。例えば「鏡を見ずに外出してみる」「化粧の時間を意図的に15分に制限する」といった課題を段階的に行い、確認行動をしなくても不安は時間とともに下がるという体験を積み重ねていきます。あわせて、顔全体をバランスよく見る「知覚の再トレーニング」なども実施されます。