高田純次の発言を集めた適当語録や名言集には、単なる悪ふざけにとどまらない、深い人間観察とコミュニケーションの哲学が息づいています。数々の名言のなかでも、特に多くの共感を集めているのが次の言葉たちです。
「歳をとってやってはいけないことは、説教と昔話と自慢話」「オレは適当だけど、適当なりの責任は取らないよ」「こんにちは、ブラッド・ピットです」。
これらのフレーズに共通しているのは、「自分を大きく見せない」「他人に説教しない」「誰も傷つけない」という徹底した美学です。雑誌やWebの人生相談コーナーでも、深刻な悩みを抱える相談者に対して、決して上から目線で正論を振りかざすことはありません。悩みの根幹をユーモアで相対化し、「まあ、生きてるだけで丸儲けだから」とフッと笑わせて帰す手腕は、超一流のカウンセリングそのものといえます。
著書『適当論』でも語られている通り、彼にとっての「適当」とは自暴自棄になることではなく、物事に執着しすぎず柔軟に受け流す「しなやかな強さ」なのです。