本作の奇跡的な完成度は、名優ロビン・ウィリアムズと名匠ピーター・ウィアー監督の緊張感ある化学反応なしには語れない。当時、コメディ界の頂点に君臨していたウィリアムズに対し、ウィアー監督は徹底して「静の演技」を求めた。
しかし、監督は彼の爆発的なアドリブの才を完全に封じたわけではない。シェイクスピアの講義シーンなどで見せるユーモアと熱量はウィリアムズならではの即興であり、抑制された憂いと自由奔放なエネルギーが見事な均衡を保っている。喜劇王が魅せた深淵な知性と哀愁は、彼のキャリアにおける最高到達点となった。