土曜夜の柔和なマスターオブセレモニーとは対照的に、平日の午後には鋭い眼光で事件の深層に切り込むアンカーマンの顔を見せていた。日本テレビと読売テレビが共同制作した『ザ・ワイド』である。
1990年代半ばから2000年代にかけて、日本社会はオウム真理教事件や度重なる自然災害など、未曾有の激動に見舞われていた。午後の報道・情報番組という熾烈な視聴率競争の中で、草野は時に怒りを滲ませ、時に被害者の心情に深く寄り添いながら、生放送のスタジオから真実を伝え続けた。扇情的な演出に流されず、事実関係を冷静に見極めるそのスタンスは、視聴者のみならず制作現場からも厚い信頼を寄せられていた。