ふたりを強く結びつけた共通項、それは若くして世界的な評価を獲得した圧倒的な演技力に他ならない。菊地凛子は2006年の映画『バベル』で言葉を持たない少女という難役を熱演し、日本人女優として約半世紀ぶりにアカデミー賞助演女優賞にノミネートされる快挙を成し遂げた。
一方の染谷将太も、園子温監督の作品『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)を受賞。若くして日本映画界のトップランナーとして認知された。海外の苛烈な撮影現場を経験し、世界基準の視点を持つふたりだからこそ、理解し合える苦悩や喜びが深く存在していたのである。