広州市場での食事を唯一無二の体験へと昇華させるのが、カウンターに並ぶ多彩な調味料だ。自家製食べるラー油、玉ねぎ甘酢漬け、塩生姜ダレ、黒酢、ニンニク醤油。これらを小皿に取り分け、レンゲの上で雲呑に少しずつ乗せて味わうのが通のスタイルである。
特に「玉ねぎ甘酢+黒酢」の組み合わせは、肉汁の濃厚さを引き締め、後味を驚くほど軽やかに変える。さらに通の間で知られる裏技が、麺を固めでオーダーしつつ、雲呑の半分を別皿に避難させて「おつまみ雲呑」として卓上タレで味わい、残りをスープと絡めてすする二段構えの食べ方だ。一杯の丼の中で無限の味変ストーリーが完結する。