紅白なますは、日本の祝い膳やお正月のおせち料理に欠かせない定番の一品です。その歴史は古く、平安時代の儀礼料理や室町時代のお祝いの席でも振る舞われていた記録が残っています。
なますが祝いの席で重宝される理由は、人参と大根の紅白の色合いが、祝儀袋などに使われる「水引(みずひき)」を連想させるためです。水引には「人と人との結びつきを強める」「魔を祓い、平和を願う」という意味が込められており、家族の健康や一家の安泰を祈る縁起物として食されてきました。
また、大根と人参はともに土の中に深く根を張る根菜であることから、「家庭や事業がその地にしっかり根を張り、繁栄する」という願いも込められています。さらに栄養面でも、酢の持つ疲労回復効果や消化促進作用が、ごちそうが続いて疲れがちな新春の胃腸を優しく労わってくれます。