相撲界において行司は、日本相撲協会の規程によって8段階の階級に明確に区分されている。給与は年俸制ではなく、毎月支給される基本月給と年2回の賞与、そして各種手当で構成される構造だ。最下位の序ノ口格から頂点の立行司に至るまで、階級ごとに定められた月給の幅は極めて厳格に運用されている。
入門直後の序ノ口格・序二段格行司の基本給は、月額およそ14万円から20万円程度。相撲部屋での共同生活が基本であり、衣食住の現物支給があるとはいえ、一般社会の初任給と比較しても決して贅沢ができる水準ではない。三段目格で月額約20万〜25万円、幕下格で約25万〜36万円と、十両の土俵に届かない下積みの時期は地道な我慢が続く。
大きな転換点となるのが「十両格」への昇進だ。ここから一人前の扱いとなり、月給は約36万〜50万円へと跳ね上がる。羽織や袴の着用が許され、履物としての足袋の着用も認められる。幕内格では月額約50万〜65万円、年収ベースでは800万円前後に到達し、審判としての確固たる地位と安定を手にする。そして、役員待遇に相当する三役格行司になると月額約65万〜80万円、年収は1000万円の大台を突破する。