NHKの大相撲中継において、カメラのメインアングルは常に「正面」から土俵を捉える。そのため、土俵の向こう側にあたる「向正面(むこうじょうめん)」の客席は、必然的に画面の背景として常時映し出されることになる。
「いま画面の左下に映ったの、国民的ドラマの主演女優じゃない?」「あのスーツ姿の男性、世界的なロックバンドのギタリストだろ!」といった発見が、X(旧Twitter)や各種掲示板で秒単位で拡散していく。中継スタッフが意図して抜くわけではなく、取組の背景として映り込む偶然性こそが、視聴者の宝探しのような探求心を強く刺激するのだ。