東北地方の現場では、かつてない緊張感が張り詰めている。秋田県や岩手県の自治体では、連日のように「クマ出没警戒情報」が発令され、防災行政無線が住民に厳重な警戒を呼びかける。山菜採りや農作業中の高齢者だけでなく、市街地のバス停付近や通学路、自宅の敷地内で襲撃されるケースが激増した。
NHKニュースなどの報道でも、早朝の住宅街で散歩中の市民が突如襲われ、命を落とす凄惨な現場が繰り返し伝えられている。警察庁が集計した地域別データを見ても、東北一帯の被害件数は突出しており、もはや「山へ入らなければ安全」という従来の常識は完全に崩壊した。生活圏と野生の境界線が消失したことで、地域住民は日常の移動すら恐怖と隣り合わせの生活を強いられている。