新宿の串焼き文化を語る上で、南口に威風堂々と店を構える鳥茂の存在を外すことはできない。1949年の創業以来、焼き鳥という枠組みを超えて内臓肉の可能性を切り拓いてきた名店だ。厳選された素材へのこだわりと、ミリ単位で肉の繊維を見極める串打ちは、まさに職人芸の極致といえる。
鮮度抜群のレバーやシロを絶妙な火入れで提供するスタイルは、後進の料理人たちに多大な影響を与え続けてきた。伝統のタレが醸し出す深いコクと、素材本来の輪郭を際立たせる火の通し方。この老舗が築いた高い基準が、新宿エリア全体のレベルを牽引している。