なぜ実力派の女優たちが、時に激しいバッシングやリスクを背負ってまで映画の濡れ場や過激なシーンに挑むのか。そこには映画製作の現場における切実な理由と、表現者としての野心が潜んでいます。
映画監督やキャスティング関係者の証言によると、名匠と呼ばれる監督(園子温監督、行定勲監督、廣木隆一監督など)の作品において、話題作のヒロインに抜擢される決め手となるのは、単なる容姿の美しさではなく「作品のために自己を投げ出せる覚悟と生々しい身体性」です。
かつて満島ひかりさんが『愛のむきだし』(2009年)で魂を削るような演技を見せ、アイドルグループ出身というレッテルを完全に粉砕して世界の映画祭を席巻した事例や、吉高由里子さんが映画『蛇にピアス』(2008年)で背中一面のタトゥーとスプリットタン、大胆なベッドシーンに体当たりで挑み日本アカデミー賞新人俳優賞を勝ち取ったケースは、映画界における語り草となっています。
当時のインタビューにおいて吉高さんは、「オーディションの時点で脱ぐことは決まっていた。怖い気持ちよりも、この役を誰にも渡したくないという気持ちが勝った」と告白しています。単なる話題作りではなく、「この役を演じ切らなければ次のステージへ進めない」という極限の渇望が、彼女たちを突き動かした要因です。