住友の都市づくりの根底には、江戸時代の別子銅山開坑以来、代々の当主である住友吉左衛門が受け継いできた「浮利を追わず」「公私一如」の事業精神が息づいている。単に目の前の利益を追い求めるのではなく、地域社会と共に繁栄し、持続可能な発展を目指すという考え方だ。
この精神は、住友グループ各社が展開する都市開発事業の端々にまで色濃く反映されている。新宿の再開発においても、自己の敷地内にとどまらず、周辺地域全体の価値向上と防災性の確保に重きを置く姿勢は、数百年かけて培われた住友独自の経営哲学そのものと言えるだろう。