年収中央値を年代別に分類していくと、人生のステージごとの厳しさが浮き彫りになる。20代前半の年収中央値は270万円前後と、社会人スタート地点での余裕のなさが際立つ。30代に入ると中央値は350万〜400万円程度へ上昇するが、ここから既婚・未婚、あるいは子育ての有無によって家計の体感温度に劇的な差が生まれ始める。
総務省統計局が実施する各種家計調査や就労動向のデータを併載して見ると、40代・50代で格差が急拡大することがわかる。かつてのような年功序列による一律の昇給は過去の遺物となった。40代の平均年収は500万円台に届くケースもあるが、中央値で見ると420万円前後で足踏みする層が分厚い。役職に就けるか否か、あるいは勤め先の事業規模によって、二極化が冷酷に進んでいるのだ。
さらに男女間の差も無視できない。女性の年収中央値は300万円強と、男性の450万円前後に対して依然として大きなギャップが残る。非正規率の高さや育児離職によるキャリア断絶など、構造的な課題が数値となって突きつけられている。