昔のマウスはなぜボール入り?木製原型からたどる操作の革命史

昔のマウスはなぜボール入り?木製原型からたどる操作の革命史

昔のマウスはなぜボール入り?木製原型からたどる操作の革命史の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

この画期的な入力装置の根源をたどると、1960年代のビジョンに行き着く。アメリカのスタンフォード研究所(SRI)に所属していた学者、ダグラス・エンゲルバートが試作した最初のマウスは、意外にも手作業で削り出された木製の箱だった。上部には1つだけボタンが配置され、底面には直角に配置された2枚の金属ディスクが備わっていた。

1968年12月9日、サンフランシスコで開催されたコンピューターカンファレンスで、彼は後にテクノロジー史において「すべてのデモの母」と称される歴史的プレゼンテーションを行った。リモートワーク、ハイパーテキスト、複数人でのリアルタイム共同編集、そして画面上のポインタを物理デバイスで直感的に動かすデモは、会場にいた技術者たちを激震させた。筐体から後ろに伸びる接続コードがネズミの尾に見えたことから「マウス」と名付けられたその小さな箱は、コマンドラインによる文字入力が全盛だった時代に、人間と機械の関わり方を根本から変える爆弾となった。

佐々木 一輝
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佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。