ネット上の一部掲示板やSNSでは、「杉田水脈は山口県の小選挙区で公認争いに敗れた」「自民党山口県連から完全に追放された」という言説が見受けられますが、これは政治記者の取材現場から見ると明確な誤解です。
実態は、衆議院小選挙区の定数削減(「10増10減」)に伴い、山口県の小選挙区が4から3へ再編されたことに端を発しています。山口県はもともと安倍晋三元首相、林芳正官房長官、岸信夫元防衛相、高村正彦元副総裁ら大物議員がひしめく超激戦区でした。区割り再編に伴い、県連内での選挙区調整は極限の緊張状態にありました。
杉田氏は比例中国ブロックの活動拠点として山口県内にも事務所を構え、安倍派の有力者や地方議員との関係を構築していましたが、「小選挙区で自民党現職を差し置いて公認を得られる地盤」までは確立していませんでした。つまり、「小選挙区の公認争いで競り負けた」のではなく、「比例優遇がなくなった時点で、受け皿となる空き小選挙区が最初から存在しなかった」というのが正確な構造です。