ネット上のレシピ情報には、一見合理的でありながら仕上がりを損ねてしまう誤解が散見されます。
代表的な誤解の一つが「油抜きのために熱湯をかける」という工程です。豚の角煮や油揚げと混同されがちですが、夏野菜の素揚げに熱湯をかけると、せっかく高温で閉じ込めた旨味エキスが流出し、野菜の表面が水っぽくなって出汁が馴染まなくなります。油切れを良くしたい場合は、揚げた直後にしっかり油切り網の上で数秒間振るだけで十分です。
もう一つの落とし穴は「野菜を全部まとめて同じ油に投入する」ことです。火の通りが遅いカボチャ(160℃でじっくり2〜3分)と、短時間で色を残したいパプリカやシシトウ(180℃で30秒)を同時に揚げると、どちらかが生焼けになるか、あるいは焦げて色褪せてしまいます。「根菜類を先に入れ、果菜・葉菜類は後から高温でサッと揚げる」という時間差投入を守ることが、失敗を未然に防ぐ決定打となります。