ネットスラングに慣れ親しんだ若いビジネスパーソンが陥りがちな落とし穴が、「悪気のない褒め言葉としての誤用」です。
たとえば、上司や取引先のプレゼンテーションや営業成績に対して、心からの敬意を込めて「部長の営業成績、本当にえぐいですね!」と伝えてしまったケースを想定してみましょう。若い世代の感覚では「驚異的で素晴らしい」という絶賛のつもりであっても、受け手の上司が本来の意味で捉えた場合、次のように解釈されます。
「自分は何かあくどい手口を使ったのか?」「強引で品のない営業をしていると批判されたのか?」
このように、意図とは真逆の「人格攻撃・手法批判」として受け取られ、信頼関係に深刻な亀裂が入るリスクを孕んでいます。言葉の変遷史を知らないまま感覚だけで使用することは、極めて危険なコミュニケーション上の地雷となり得ます。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
言葉は生き物であり、時代の要請に応じて変化するものです。しかし、相手の言語背景を無視した一方的な発信はコミュニケーションの不全を招きます。「えぐい」を使うべき場面と避けるべき境界線は極めて明確です。
- 使用しても問題ない環境:気心の知れた同世代とのカジュアルな雑談、SNSでの個人的な推し活、ゲーム実況などの配信カルチャー内
- 使用を厳に慎むべき環境:職場での業務報告・評価、目上の人物に対する感想、冠婚葬祭や公式発表、多様な年齢層が混在するビジネスメール