彼の名声を支える確固たる土台は、名門「劇団俳優座」の養成所(第15期生)で培われた本格的な演劇教育にある。同期には原田芳雄や太地喜和子、夏八木勲といった錚々たる鬼才たちが名を連ね、切磋琢磨する日々の中で圧倒的な表現力を磨き上げた。
劇団を経て本格的にテレビや劇場の世界へ進出すると、彼の重厚かつ品格のある立ち居振る舞いはすぐさま評価された。重厚な時代劇における悪役から、正義感あふれる武士、さらには複雑な心理を描く舞台演劇まで、その守備範囲の広さは群を抜いていた。シェイクスピア劇から現代戯曲までを縦横無尽に演じ分ける存在感は、日本の演劇界において唯一無二のものとなっていく。